木造地蔵菩薩立像(東南寺)重要文化財
東南寺には、桑実寺正覚院に宛てた織田信長や足利義晴等の文章をはじめ、屋根瓦に足利氏の家紋である「二両引きなどが残されている。これは室町幕府第十二代将軍義晴の仮幕府がおかれた正覚院が浄土宗に転宗し、現竜王町へ移設されたため東南寺が正覚院の寺務と寺格を引き継いだためで、天台宗中本山として勢威を誇った。重要文化財の地蔵菩薩はこの時に正覚院から移されたものと考えられ、像高六六・七センチの小像であるが大像の風格をうかがわせる量感を持ち穏やか表情や肩の丸み、衣文の彫刻などから平安時代中期の作と考えられる
正覚院と書かれている